妊娠中の歯医者(妊娠初期・中期・後期の歯の治療)

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妊娠中でも歯医者に行ってもいいの?

妊娠中でも歯医者に行ってもいいの?お腹の赤ちゃんへの影響を心配して、妊娠中の歯科治療を敬遠してしまう方が多いです。
結果、虫歯などや症状をそのまま放置してしまう妊婦さんが少なくありません。

妊娠中だからといって、歯科治療が受けられないわけではありません。
当院では母体や赤ちゃんへの安全を十分に配慮して診療を行っています。安心してご来院下さい。

つわりで歯磨きをすると吐き気がする、唾液がねばねばするなど、妊娠中は特有の症状でお困りの方が多いです。対処法などをお伝えしながら、口腔ケアのお手伝いをさせていただきます。

妊娠中に可能な歯科治療・避けた方がよい歯科治療

妊娠中に可能な治療は時期により異なります。

可能な歯科治療

  • 虫歯治療・歯周病治療  妊娠5〜7ヶ月
  • 歯石取り・クリーニング 妊娠直後〜7ヶ月

避けた方がいい歯科治療

  • ホワイトニング(ホワイトニングによる母体や赤ちゃんへの影響が不明確なため)
  • 歯列矯正(セルフケアが難しく、炎症を起こしやすい)

妊娠時期別の可能な治療

【妊娠初期(妊娠開始〜15週)】:痛みや炎症を抑制する応急処置

妊娠初期は、赤ちゃんの器官が形成される大切な時期です。
歯の痛みのある場合は応急処置を行い、経過観察をおこないます。
また、この時期は、つわりの影響で歯磨きも困難になることがあります。
歯ブラシのヘッドが小さめのものを使ったり、歯磨き粉を変えてみたりするといいでしょう。
胃酸は虫歯菌を作る酸よりも強く、歯を溶かす原因となります。
つわりによる吐き気で胃酸が逆流した場合は、水でお口をしっかりとゆすいでください。

【妊娠中期(妊娠16週〜27週)】:一般的な歯科治療や外科処置

胎盤が完成し安定期に入ります。この時期に、虫歯や親知らずの治療を行います。
ただし、産後の処置でも問題のない場合は無理に治療をする必要はありません。

お口の状態をみながら経過観察と判断させていただく場合もあります。

安定期に入ると、つわりも落ち着き食欲も増してくる方が多いです。
この時期は、食生活の乱れ・間食・偏った食事などで、口内環境に悪影響を及ぼすリスクが高まります。
特に酸性の飲食物は歯を溶かす要因となりますので、過剰な摂取は控えましょう。

【妊娠後期(妊娠28〜39週)】:治療は要相談

胎児の成長とともに子宮が圧迫されて、息切れや動悸が激しくなることもあります。
治療中、同じ体勢を維持すると苦しくなるため、体勢を調整する必要があります。

妊娠後期では無理な治療はせず、応急処置程度で産後に治療計画をたてるのが望ましいです。
また、胃も圧迫され、一回毎の食事量は減少傾向となります。食べる頻度が増えることで、虫歯のリスクも高くなります。

産後は育児優先で自分のことは後回しになりがちです。
ご自身の口腔ケアを疎かにせず、セルフケアを心がけましょう。

妊娠中の歯科治療で心配なこと

レントゲン撮影

レントゲン撮影歯科用レントゲンは、虫歯の状態を正確に診断できる、とても大切な検査です。
しかし、レントゲンによる放射線被曝を気にされる妊婦さんは多いと思います。

歯科のレントゲンの放射線量は1年間に浴びる放射線量の1/262ほどと言われています。
体に影響を及ぼす量としては極めて少ない数値です。ご安心ください。
レントゲン撮影は頭部に行うものなので、お腹へ向けることもありません。
また、産婦人科診療ガイドラインにも「50mGy未満の被爆線量では胎児への影響はない」と記されています。

もし心配なことがあり、不安を抱えている場合は、無理に治療することはありません。
まずは主治医の先生に相談し、心を整理してから治療を進めましょう。

麻酔

麻酔麻酔は、胎児への悪影響があるのでは?と心配される方も多いのではないでしょうか。
歯科治療で使用される麻酔薬の多くは、リドカイン製剤で、胎児への危険はほとんどありません。
また、授乳時の場合も同様に、乳児への影響は問題ないとされています。

妊娠中はいろいろなことが気になり、不安になることは多いはずです。
当院では、痛みとストレスのない治療を心がけていますのでお気軽にご相談ください。

お薬(痛み止めや抗生物質)

どうしても痛みを我慢できずにツライ時には、安全性の高いお薬を処方いたします。
あくまでも必要最小限に服用していただきます。

妊娠中のお口のトラブル

妊娠中の方が特に起こしやすい口腔トラブルがあります。つわり中は、口の中に歯ブラシを入れることすら辛くなってしまうことが多いです。そのため、歯磨きをするのも一苦労で、口腔ケアが疎かになりがちです。

妊娠中はホルモンバランスの変化によって、口内で分泌される唾液の量が減少します。
唾液には口の中の汚れを洗い流したり、口内を潤してくれる役割があります。
食生活も乱れやすいこの時期は、口内は酸性の状況が続きやすく、虫歯菌が増えやすい環境です。
また、口内の乾きによって、口臭も誘発します。

その他にも、妊婦さんにみられる口腔トラブルがあります。

妊娠性歯痛

虫歯を発症していなくとも、歯に強い痛みを感じることがあります。
これは「妊娠性歯痛」と呼ばれ、妊娠初期の方に多くみられる症状です。
ホルモンバランスの変化によって、通常時よりも血液量の増加が要因と考えられています。
血液量の増加が、歯髄の充血や神経の圧迫を誘発し、歯に鋭い痛みを感じるようになります。
妊娠5~6ヶ月を迎えた頃には、症状は落ち着き、徐々に痛みも和らいでいく方が多いようです。

妊娠性歯肉炎

歯磨きが行き届かなくなり、間食の増加や唾液量の減少などによって、口腔内は細菌が増えやすい環境となります。妊娠中は女性ホルモンが多く分泌され、歯茎が腫れたり出血しやすくなる「妊娠性歯肉炎」を誘発します。

妊娠性歯周炎

歯肉炎が進行すると、妊娠性歯周炎を患います。
歯周病は早産や低体重児出産を引き起こす危険のある、とても怖い病気です。
症状が進行して歯周病にならないように、妊娠前・妊娠中の口腔ケアにはとくに注意しましょう。

妊娠中のお口のケア

妊娠中でも、基本的な予防方法は変わりません。
つわりなどで歯磨きをするのが困難な方は、ちょっとした工夫で不快感を和らげることができます。

使用する歯ブラシ、歯磨き粉

  • ヘッドの小さな歯ブラシを使う。
  • 柔らかめの毛の歯ブラシを使う。
  • 香りの強い歯磨き粉は使用しない。

歯磨きの仕方

  • 前かがみ気味で、前にかき出すように磨く。
  • 体調が落ち着いているときに、複数回に分けて磨く。

計画的な妊婦歯科検診を

妊婦歯科検診を受けるなら、つわりが落ち着いてくる「妊娠中期」がベストです。
妊娠後期はゆっくりと出産準備に専念できるよう、計画的な受診が望ましいと考えます。
産後はしばらく通院が困難になることも多いため、お口のトラブルは出産前に解決できると理想的です。

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