フッ素塗布

フッ素って何?

「フッ素」という言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、どのようなものかをご存知の方はそれほど多くないのではないでしょうか。

元素であるフッ素は、化合物として自然界のあらゆるところに存在します。私たちの生活に身近なものでは、お茶や海産物の中に含まれています。また、岩や土壌に含まれるミネラル成分の1つでもあります。
日常生活の中で、食事などから自然とフッ素を体内に取り込んでいるのです。

フッ素塗布の2つの役割

再石灰化促進で初期の虫歯を治す

フッ素イオンが唾液中に存在していることで、溶け出したカルシウムやリンが再びエナメル質に戻る作用が働きます。
その結果、歯を修復する「再石灰化」が促進されて、初期の虫歯を治して健康な歯を保てます。

歯を強化する

歯の石灰化により、歯の表面にあるエナメル質とフッ素の成分が結合し、壊れにくい結晶構造(フルオロアパタイト)を作ります。
この働きにより、ミネラルが溶け出しにくくなり、虫歯になりにくい歯へと強化されます。

フッ素塗布のタイミング~何歳からするべき?~

フッ素塗布のタイミング~何歳からするべき?~フッ素は、歯が生えて間もない頃に塗布することで、予防効果が高くなります。
生えたばかりの歯は、フッ素を取り込みやすいため、乳歯や永久歯が生えたら塗布しておくことをおすすめします。
0〜2歳の間は、上前歯の歯と歯の間、歯の付け根部分が虫歯になりやすい傾向にあります。
また3歳以降は、奥歯の表面の溝、奥歯の歯と歯の隙間が虫歯になりやすいです。
上下の前歯が生えてきたら歯科検診時にフッ素塗布を行い、健康で丈夫な歯を作るための準備をしましょう。

フッ素塗布の流れ

Step1.歯の掃除

はじめは歯を清潔にすることからスタートします。
当院の歯科衛生士が歯のクリーニングを行います。
歯をキレイにすることで、歯のエナメル質にフッ素が吸収されやすくなります。

Step2.歯の表面を乾燥

歯が清潔な状態になったら、歯の表面にエアーを吹き付けて、乾燥させます。
これでフッ素塗布の下準備は完了です。

Step3.フッ素塗布

歯の表面にフッ素を塗布していきます。
塗布した後は、5分程度そのままの状態にしていただきます。

Step4.フッ素塗布終了

フッ素塗布直後、おおよそ30分程度は飲食をお控えください。(うがいも避けましょう)

年に2~4回程度、定期的にフッ素塗布できると予防効果が高まります。
無理のない範囲で通院し、継続的に口腔ケアを行いましょう。

フッ素塗布後30分は飲食をしないように

1塗布後30分は飲食を避ける

塗布直後は、まだフッ素が歯に定着していません。
うがいなどをしてしまうと流れてしまので、塗布後30分間は飲食やうがいを避けましょう。

2定期的なフッ素塗布でより効果を高める

フッ素は、一度塗布しただけでは十分な効果を得られません。
定期的に塗布することで、より高い効果を得られます。

3しっかりと歯磨きをする

フッ素塗布はあくまでも虫歯のリスクを軽減させる予防処置の一つです。
塗布したからといって、確実に虫歯にならないわけではありません。
日々の歯磨き、口腔ケアは継続的にしっかりと行いましょう。

フッ素塗布は自宅でもできる?

フッ素スプレーや、フッ素入り歯磨き粉を応用することで、自宅でも塗布できます。
スプレータイプの場合も同様に、塗布後30分間は飲食を控えるようにしてください。

フッ素に副作用やリスクはあるの?

虫歯予防に効果的なフッ素ですが、近年ではインターネット記事などで、人体への悪影響についてさまざまな意見が見受けられます。当院の患者様からも「フッ素が体内に入っても問題はないのか?」というご質問もあり、心配される方も少なくありません。

そもそもフッ素は、単体では猛毒な物質です。それがフッ化物(フッ素の化合物)として、人体へ悪影響のない安全な物質に変化します。フッ化物は自然界に多く存在しており、自然な形で私たちはフッ化物を摂取しているのです。

歯科治療で用いるフッ素をはじめ、市販されている歯磨き粉なども、フッ化物(モノフロオロリン酸ナトリウム・フッ化ナトリウム)が添加されています。

当院ではフッ素塗布に抵抗のある方へ、無理に勧めることはしません。不安がある方は遠慮なくお声がけください。正しい知識を持った上で、上手に活用していただけますと幸いです。

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