歯並びの乱れの種類にはさまざまなものがありますが、「受け口（反対咬合）」の場合は、比較的早目の、5歳までの治療開始をおすすめします。
これには、受け口には骨格の問題が絡みやすいことなどが関係しています。
早くに治療を開始することで、治療期間の短縮、治療そのものの負担軽減といったことも期待できます。

下の歯が上の歯よりも前方に位置する状態を「受け口」と言います。
歯が傾いているために起こる受け口もあれば、上顎が小さい・下顎大きい・ズレているといった骨格の問題で生じる受け口もあります。
顔を横から見たときに、いわゆる“しゃくれている”ように見えやすく、歯並びそのものだけでなく顔貌でお悩みになるケースも少なくありません。

受け口には、いくつかの原因があります。原因にアプローチしながら治療していくことが重要になります。

歯の傾き

上の前歯が後方に、あるいは下の前歯が前方に傾いていることで受け口になることがあります。
骨格に問題がなければ、比較的治しやすいタイプと言えるでしょう。ただし、骨格の問題が併発していることも少なくありません。

指しゃぶり、口呼吸、舌癖など

指しゃぶりや口呼吸の癖、舌で歯を押すなどの舌癖なども、受け口の原因となります。
指しゃぶりは、3歳頃までにやめさせるようにしましょう。
口呼吸、舌癖は、お口まわりのトレーニングを行う「MFT（口腔筋機能療法」で改善が可能です。

骨格の問題

上顎が小さい、下顎が大きい、ズレているといった骨格の問題も、受け口の主要な原因となります。
場合によっては、外科的な矯正手術が必要になることもあります。