子供の親知らず

親知らずは子供のときに抜歯するべき?

親知らずについて一般的に言われているのが、「何歳になっても抜くことはできますよ」「顎の骨のやわらかい20代で抜いておくとよいですよ」ということです。
しかし、20代、あるいはそれ以降の親知らずの抜歯がベストとは言えないケースがあります。

実は親知らずの誕生は10歳前後

実は親知らずの誕生は10歳前後親知らずが生える前、顎の骨の中でその歯胚(歯の芽)が誕生するのは、10歳前後です。そして、この頃から歯並びへと悪影響を及ぼし始めることがあります(もちろん、歯並びに悪影響を及ぼさないこともあります)。
特にすでに反対咬合が見られる場合には、その歯並びの乱れがさらに悪化する原因になる可能性が高いと言えます。

親知らずは、萌出前に抜歯の検討を

現在、親知らずについては、萌出(生えること)したり、痛み・腫れなどの症状が起こってから「歯並びが乱れる原因になってしまいました」と言われるのが一般的です。患者様はそこから、親知らずの抜歯治療を受け、そしてさらに矯正治療などを検討することになります。
こういった事態を避けるためには、萌出する前に歯並びの乱れの原因になるのかどうかを把握し、必要に応じて抜歯を済ませておくことが重要になります。このような、まだ成長しきっていない歯胚(歯の芽)の段階での抜歯を「ジャームエクトミー」と言います。顎の骨のやわらかいうちの抜歯となるためご負担も少なく、また将来的な歯並びの乱れを防ぐことにもなります。費用と時間のかかる矯正治療が不要になる可能性も高まります。

ジャームエクトミーに対応している歯科医院への相談は、7歳頃が理想的なタイミングと言えます。その後、親知らずの歯胚の状態、歯並びへの影響を継続的に観察しながら、適切なタイミングで抜歯します。

萌出前に親知らずを抜歯する時期

萌出のタイミングはさまざまです。大人になっても萌出せず埋まったままであるケースなどもあります。
親知らずによる将来的な歯並びの乱れをより高い確率で予防するためにも、7歳頃に、一度当院にご相談ください。

小学生

歯胚がまだ小さいため、傷も小さく、抜歯は短時間で終えられます。

中学生

多くは、まだ萌出前です。歯の根ができていないため、比較的短時間で抜歯が終えられます。一方で、この頃から、親知らずが生え始める方もいらっしゃいます。

高校生

多くの場合、歯の根ができはじめています。ただ、歯の根が神経と絡んでいないため、まだ抜歯が楽な時期です。
萌出が始まる方が増えてきます。

大学生

萌出が始まる方がさらに増えてきます。
一人暮らしを始める方も多くなりますが、なかなか親知らずのことに注意が向かないこともあるため、親御様から、一度親知らずを診てもらうようアドバイスをしてあげてください。

親知らずを放置しておくとどんなトラブルが起こるの?

親知らずを放置しておくとどんなトラブルが起こるの?親知らずの生え方によっては、以下のようなトラブルを引き起こす原因になります。そして、萌出前に抜歯をしておくことで、こういったトラブルを防げる可能性が高まります。
もちろん、親知らずは必ず抜くというものではありません。以下のようなリスクが小さければ、残しておくこともあります。ただ、リスクの大小は患者様がご自身で判断できるものではありません。必ず、歯科医院での診断を受けましょう。

歯並びの乱れ

歯胚ができる10歳前後から、歯並びを乱すこともあります。歯胚が成長し、適切な生え方をしなければ、そのリスクはより大きくなります。

虫歯・歯周病

親知らずが正しくない生え方したとき、あるいは親知らずによって歯並びが乱れたときには、汚れが溜まりやすく、また磨きづらくなります。
虫歯、そして将来的な歯周病のリスクが高くなります。

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